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2013年7月21日アーカイブ

 3月からキャンプ場のプロデュースを始めた。これまでのシステムを大幅に変えた責任上、時間がある限り、なるべくキャンプ場に常駐している。

 このキャンプ場は隣接するホテルの経営で、ホテルで林間学校などの宿泊者があると、その生徒たちがキャンプ場内にあるBBQエリアで飯盒でご飯を炊く、という体験学習をする。いまどき飯盒でご飯を炊くキャンパーなど少ないので、その体験がどこまで生きるか甚だ疑問だが、キャンプ場のプロデュースと共に、ホテルで開催するイベントなどのアイデア出しをしなければならないので、最近、飯盒を手に入れてご飯を炊いている。

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 手に入れた飯盒はスウェーデンの軍隊が採用しているもので、もちろんスウェーデン人兵士がご飯を炊く為に作られたワケではない。が、これがなかなかよく出来ている。

 写真右側が飯盒で、左側がご存知、アルコールストーブの代名詞であるトランギアだ。

 このスウェーデン式飯盒は黒いケースが付いており、そのケースはそのままゴトクと風防の役割をする。つまりトランギアのストームクッカーの役割をするのだ。

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 トランギアをこのケースの中で点火して、飯盒を乗せると、中に空気を吸い込み、尚且つ、トランギア本体を温めてアルコールの気化を促進して、とても強烈な炎となる。強力過ぎて、ご飯を炊くとすぐに焦げるほどの勢いだ。だからご飯を炊く場合は、最初の3分ほど経過すれば、あとは炎を小さくする必要がある。

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 さてここで昔から言われている「初めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子が泣いても蓋取るな」という口伝。

 これは正しいのか?

 結果からから言えば、これは正しくはない。

 コメは研いである程度吸水(約30分)させた後、一気に強火で加熱するのが望ましい。で、3,4分経過したら、弱火(消える寸前くらいの)の状態で10分間加熱し、その後、火を止めて10分から15分蒸らすと美味しいご飯が炊き上がる。このスウェーデン式飯盒を手に入れて、これまで30回以上の実験を重ね、これがベストの炊き方だ。

 米はβデンプンだ。これが熱を加えることによってαデンプンに変化する。で、最初に「ちょろちょろ」とした火加減だと、そのαデンプンが水中に溶け出してしまうのだ。だから一気に加熱するのである。で、吹きこぼれる寸前で水分がほとんど無くなるので、あとは時間を掛けて蒸らすのだ。消える直前の弱火の10分も、消えてからの10分も大袈裟に言えば「蒸らし」の時間だ。

 つまり一気に加熱した後は、ひたすらその温度を保ちつつ蒸らし続けるのが、旨いご飯の炊き方なのである。

 で、そういう炊き方を実際に野外でする時に、どのようなストーブを持ち込めばいいのか?

 厳冬期じゃなければガスストーブとアルコールストーブの組み合わせがベスト。

 例えば最初は一気にガスストーブで炊き上げ、あとは半分蓋をしたトランギアで炊き上げる。そうするとガスストーブは暇になるので、そこでオカズや味噌汁、あるいはラーメンを煮る。与えられた時間は20分もあるので、手際が良ければ2,3品の副菜が作れるだろう。あるいは炊き込みご飯の場合、味噌汁だけでに十分である。

 ボク個人のお気に入りは、白米と一緒にサンマの蒲焼の缶詰、それに大量の紅しょうがをぶち込む炊き込みご飯だ。これはウマイ!ただし、サンマの蒲焼のタレは入れない方がいい。糖分が多いので焦げ付きやすくなる。あとはツナとフジッコを一緒に炊き込むのもお気に入りだ。

 さて冒頭で言った、小学生の飯盒体験。

 これまで検証してきた事実と重ね合わせれば、焚き火を使って、この状態の火加減を保つのは非常に難しい。だから他の方法が望ましいのだが、ここから先は企業秘密となるので言えない。

 まあ今回は美味しいご飯の炊き方の考察ということで勘弁していただきたい。






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    木村東吉
    1958 年大阪生まれ。
    20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
    現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
    また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。

    詳しいプロフィールはこちら

    木村東吉公式サイト「グレートアウトドア」

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