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もしも世界が100人の村だったら

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 この写真は友人がフェイスブックに投稿したモノで、2日の朝、小田原市小八幡三の海岸で発見されたザトウクジラの子どもの死骸である。

 数年前にも同様にクジラが海岸に打ち上げられ、ニュースになったことがあるが、もちろん今回のクジラを含め、それを「食べた」という報告は聞かない。

 分かっている。

 このようなことを発言すると「不謹慎」だとの誹りを受けることは。

 だがよく考えて欲しい。

 この地球上には70億人以上もの人々が暮らしているが、飽食と叫ばれ、食べるモノが余っているのはその約1割にしか過ぎない。つまり63億人もの人々が日々の食べ物に困っているのだ。そしてその約半数にあたる30億人の人々の一日の生活費は、1ドル以下だと言われている。

 「もしも世界が100人の村だったら」という本に次のようなくだりがある。


「6人が全世界の富の59%を所有し、

その6人ともがアメリカ国籍

80人は標準以下の居住環境に住み

70人は文字が読めません

50人は栄養失調に苦しみ」


 これを見ても分かるように、世界の人々の半数は栄養失調に苦しんでいる。

 さらに次のように続く。


「もし冷蔵庫に食料があり着る服があり 頭の上に屋根があり寝る場所があるなら...

あなたは世界の75%の人たちより裕福で恵まれています」


 これがまさに我々の世界の「現実」である。

 しかし我々の情報のほとんどは、アメリカを含む先進国からしか入ってこないので、そのスタンスは全世界の一割の立場に偏り、その結果、動物として生きる本来の姿が見えなくなってしまっている。

 本当にクジラやイルカを食料とすることは残酷なことなのか?

 本当の意味でのエコロジーとはなんなのか?

 本当の意味でのボランティアとはなんなのか?

 今年はそういうことを深く、深く考えたいと思う。もう偏った情報から成り立つ、エコロジーや欺瞞に満ちた優しさは必要ではない。

 時にそれは非情と映るかもしれないが、それを恐れずに発言したいと思う。

 それがいつかは本当に優しさに繋がるから。



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    木村東吉
    1958 年大阪生まれ。
    20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
    現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
    また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。

    詳しいプロフィールはこちら

    木村東吉公式サイト「グレートアウトドア」

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