十二ヶ岳へのルートはいろいろあるが、頂上へ直登するのには、西湖の中央、「桑留尾」から登るのがもっとも早いルートである。だが最初の30分ほどは急傾斜が続き、かなりタフな登山となる。今年の5月で74歳になるピーターにとっては、かなり厳しい登山だったとは思うが、頂上直下のビューポイントまでは、大きく遅れることなく登れた。我々の背景には西湖の全景が見えるが、右手後方には本栖湖、左手には河口湖、遠くに霞む山中湖も見える。だが肝心の冨士山は厚い雲に覆われて見えない。そこで我々は頂上まで登るか、そこから引き返すか、相談を始めた。実は登る前からトリスには気懸りなことがあった。ピーターは年齢のわりには体力はあるが、人工股関節を付けていたので、山の下りのことを心配していたのだった。とくに十二ヶ岳は、このビューポイントあたりからフィックスロープが張られた危険な場所が続く。そのことを説明すると、トリスはこのまま引き返そうと言う。が、驚いたことにピーターは頂上まで登りたいと言う。まるでその表情は子どものようだ。だが天候があまり芳しくないこともあり、ボクとトリスに説得されて、ピーターも納得し、我々は引き返すことにした。
幸せな親子2
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木村東吉
1958 年大阪生まれ。
20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。
1958 年大阪生まれ。
20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。









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